こんにちは。
現在ソウル教育大学校に留学させていただいている【T】と申します。
最近投稿をさぼり気味だったのですが、支えてくださる方々への感謝を胸に、日々の様子を綴ってみたいと思います。

最近、大学校内の社会研究棟という建物の2階がリニューアルしました!
ずっと工事中だったのですが、おしゃれなカフェのように変身しました。
休日は学生も少なく、静かで優雅なひとときを過ごせます。

唯一息抜きできる日曜は、ソウルの街へ足を運びます。
計画を立てても、その通りになったことはほとんどありません。
いつも頼りにしているのがNEVER MAPという韓国の地図アプリで、予想外の場所に導いてくれます。

そして最近は、観光のナビゲーターとして韓国語単語アプリを使っています。
スマホのロック画面にランダムで表示される単語が、時に方向性を示すコンパスのような仕事をしてくれます。
先週の日曜日は、単語アプリも頼りにしながら、ソウルをプチ観光しました。

午前中はカフェでゆっくり過ごしたくて、NEVERMAPで目に留まった「芸術の殿堂」に行先を決めました。
「芸術の殿堂」はソウル教育大からバスで15分程のところに位置する総合芸術施設です。
音楽ホールや劇場などの施設があり、演劇、ミュージカル、コンサートなど様々なイベントが連日開催されます。
忙しい日常から離れ、ゆっくり休日を過ごすにはぴったりな場所ではないかと思います。

せっかく芸術の聖地に来たのに何も観ないのはもったいないと思い、オペラを観賞してみようと考えました。
それまで一度も経験がなかったので、オペラに精通している姉にLINEで相談してみました。
するとすぐに返信が帰ってきて、オペラはあらかじめ内容を学んでいなければ100%寝ると教えてくれました。
あと一歩で昼寝チケットを購入するところでしたが、姉の助けもあり免れました。

オペラの代わりに、マイケル・グレイグ・マーティンというアーティストの美術展に寄りました。
カラフルに彩られたペイント絵画は、どれも普段当たり前のように使っている生活用品にスポットライトが当たっているようでした。
通路を回りながら、ものを大切にする人なのかなと思いました。(絵を見てこんな感想でよいのでしょうか。)

お昼時になりました。
普段同じものばかり食べているからか、いざ外食するときは自分が何を食べたいのか分からなくなります。
唯一パン屋が頭に浮かびNEVERMAPで「빵점(パン屋)」と検索すると、2つ先のサダン駅が出たのでバスに乗で向いました。

バス停を降りると、目の前にはショッピングモールがありました。
駅に着いたら辺を散策しようと思っていたのですが、スマホ画面を見ると「본능(本能)」と出たので、直観に任せて建物に入ってみました。

インドカレーの看板を見つけたその時、自分はカレーが食べたかったのだと気づきました。
お店の前に行ってみると、以前友人と行ったことのあるAgraというインドカレー屋さんでした。
一人26000ウォンでナン・ラッシー食べ飲み放題のメニューが代表的なのですが、金銭的に迷いました。
スマホを見てみると「큰돈(大金)」という単語も出たので、お店に入ることにしました。
案内された席はガラス張りの窓側で5階だったので見晴らしがとてもよかったです。

満腹になって席を立とうとすると、店員さんが間違えてナンを2枚運んできたので、最後までおいしくいただきました。
少し運動したいなと思ってスマホの画面を見ると、「보행자(歩行者)」と出たので学校まで1時間の道を歩いて帰りました。

帰り道、いきなりトイレに行きたくなり、ぎりぎりのところでトイレを発見しました。
難を免れ、まるで砂漠の中に見つけたオアシスのようだと思ったのも束の間、トイレットペーパーがないことに気づきました。
韓国は紙を流せないトイレが多く、そのようなトイレはゴミ箱が置かれています。
ゴミ箱に捨てられているティッシュをリユースしようとも思いましたが、さすがに良心が赦しませんでした。
危機を乗り切るため、便座に座りながら一休さんの如く知恵を絞りました。

そこで二つの選択肢が浮かびました。
一つは、手帳のページを破って使う。
二つは、予備で持ち歩いていた布のマスクを使う。
普通に考えれば手帳のページだと思いますが、その時はなぜかマスクを使いたい気持ちになりました。
葛藤の末、ただの布だと心に言い聞かせ、マスクを使うことにしました。
実はそのマスク、サイズが合わず捨てるに捨てられず、いざという時のために持ち歩いていたものでした。
手帳は固めの紙なので、もし使用していたら痛みを伴ったかもしれません。
マスクをイレットペーパーの代わりに使うことで、なぜか少しだけ自由になれた気がしました。

留学に来てから知らないことばかりで、かえって思い切りが良くなりました。
時にはプランを捨ててナビゲーターに身を委ね、自分だけのいきさつを作ることも観光の面白さではないでしょうか。

私事ですが、本日誕生日を迎えました。
研究を通して自分と深く向き合い、毎日貴重な経験をさせていただいています。
支え応援してくれる家族、学芸大の先生方、友人たち、現地の先生方、
貧しい時にいつもご飯を作ってくれる留学生の仲間たちに、
この場を借りて感謝の気持ちを伝えたいと思います。

정말 감사합니다. (チョンマル カムサハムニダ)

本日のソウルはあいにくの雨ですが、心は晴れにして過ごしていきたいと思います。
それでは、この辺でお便りを締めくくらせていただきます。

また来週も読んでいただけたら幸いです。
さようなら~
【T】